話題株ピックアップ【夕刊】(1):3DM、GAテクノ、アンリツ

3DM <日足> 「株探」多機能チャートより
■3DM <7777>  290円  +80 円 (+38.1%) ストップ高   本日終値  スリー・ディー・マトリックス <7777> [東証G]がストップ高。11日の取引終了後に発表した26年4月期第1四半期(5-7月)の連結経常損益が9.3億円の黒字(前年同期は7.8億円の赤字)に浮上して着地したことが好感された。主力の止血剤は消化器内視鏡領域で成長が持続した米国を中心に販売が伸び、47.7%の大幅増収を達成した。為替差益9.3億円を計上したことも利益を大きく押し上げた。第1四半期実績だけで、通期計画の3.4億円をすでに大幅に上回っており、業績上振れを期待する買いが向かったようだ。

■富士石油 <5017>  413円  +80 円 (+24.0%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位

 富士石油<5017>はストップ高。11日取引終了後、出光興産<5019>から非公開化を目的としたTOBを受けたことを明らかにした。TOB価格は1株480円であり、これにサヤ寄せする格好となった。出光興産は現在、富士石油株の2割強を保有している。買い付け予定数は5439万3425株(下限2769万3547株、上限設定なし)、買い付け期間は9月12日~10月28日。TOB成立後に同社株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は11日付で監理銘柄(確認中)に指定した。

■GAテクノ <3491>  2,525円  +324 円 (+14.7%)  本日終値

 GA technologies <3491> [東証G]が急反騰し、年初来高値を更新した。11日の取引終了後に発表した25年10月期第3四半期累計(24年11月-25年7月)の連結最終利益が前年同期比3.2倍の30.1億円に急拡大して着地したことが好感された。主力の不動産取引プラットフォームは認知度拡大で会員数の増加が続く中、物件取引が拡大したほか、不動産会社向け業務支援システムも導入企業が順調に伸長し、28.8%の大幅増収を達成した。通期計画の32億円に対する進捗率は94.2%に達しており、業績上振れが期待される。併せて、従来無配としていた期末一括配当は初配当8円を実施する方針としたことも好材料視されたようだ。

■アンリツ <6754>  1,994.5円  +249.5 円 (+14.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

 アンリツ<6754>が商い急増のなかマドを開けての大陽線を示現、7月1日につけた年初来高値1895円を一気に上抜き新値圏に突入した。通信計測器大手で、モバイル基地局関連で実績が高く、売上高の約7割を海外で稼ぐグローバル企業だが、最近は世界的に建設ラッシュとなっているデータセンター向け受注が高水準で業績を押し上げている。26年3月期は営業利益段階で前期比24%増の150億円を見込むなど回復色が鮮明だ。データセンターも生成AI市場に対応しネットワークの高速化が課題となっており、中期的にも同社の活躍余地が高まっている。市場関係者も同社株の上値余地に肯定的で、「直近は貸株市場を経由した機関投資家の空売りが急増していることが確認されており、この踏み上げを狙った動きが観測される。投資判断もゴールドマンサックスが目標株価2300円で強気フォローし買いを呼び込む形となっている」(中堅証券ストラテジスト)という。

■アインホールディングス <9627>  6,895円  +823 円 (+13.6%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率5位

 アインホールディングス<9627>が急反発。11日の取引終了後、26年4月期の連結業績予想について、売上高を5220億円から6460億円(前期比41.4%増)へ、営業利益を218億6000万円から283億円(同67.7%増)へ、純利益を114億5000万円から135億円(同45.8%増)へ上方修正したことが好感された。主力のファーマシー事業で、高額医薬品の処方により処方箋単価が上昇し、処方箋枚数も堅調に推移していることに加えて、首都圏や関西圏、東海地方などの人口集積エリアを中心に調剤薬局約830店舗を展開する「さくら薬局グループ」がグループ入りしたことも寄与する。なお、同時に発表した第1四半期(5~7月)決算は、売上高1329億6900万円(前年同期比28.3%増)、営業利益42億5400万円(同54.3%増)、純利益19億3000万円(同17.5%増)だった。

■INTLOOP <9556>  4,165円  +425 円 (+11.4%)  本日終値

 INTLOOP<9556>が後場一段高となり、年初来高値を更新した。同社はきょう午前11時30分ごろ、26年7月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比41.8%増の31億円としていることが好感されたようだ。売上高は同30.5%増の438億円を見込む。引き続き高収益案件の獲得に重点を置く施策を推進し、通期計画の達成を目指すとしている。

■JEH <5889>  2,388円  +235 円 (+10.9%)  本日終値

 Japan Eyewear Holdings<5889>は急反発。同社は11日の取引終了後、26年1月期第2四半期累計(2~7月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比7.7%増の89億3700万円、最終利益は同4.0%増の17億4300万円と中間期として過去最高額を達成しており、業績を評価する買いを引き寄せた。金子眼鏡、フォーナインズともに店舗販売が堅調に推移し増収増益となった。

■ヘリオス <4593>  585円  +50 円 (+9.4%)  本日終値

 ヘリオス<4593>が反発。11日の取引終了後、研究開発を進めているiPS細胞を造血前駆細胞(HPC)へ分化させるための培養プロトコールの開発・最適化に関する研究成果を、10月10~12日に開催される第87回日本血液学会学術集会で発表すると発表しており、好材料視された。同発表は、大阪大学蛋白質研究所の関口清俊教授が開発した新規細胞外マトリクスタンパク質を用いて実施した共同研究に関するもので、ポスター展示により発表される。

■gumi <3903>  643円  +30 円 (+4.9%)  本日終値

 gumi<3903>が後場終盤に上げ幅を急拡大した。同社が12日午後3時に発表した26年4月期第1四半期(5~7月)の連結決算は、売上高が前年同期比52.5%減の13億5400万円となった一方、経常利益は同4.7倍の12億3400万円、最終損益は12億4700万円の黒字(前年同期は1億6700万円の赤字)となった。モバイルオンラインゲーム事業は不採算タイトルの早期撤退や子会社の株式譲渡の影響で大幅な減収となった半面、ブロックチェーン事業は増収増益となったほか、暗号資産評価益を営業外収益に計上した。最終黒字転換を好感した買いが集まり株価は切り返した。

■シーイーシー <9692>  2,432円  +101 円 (+4.3%)  本日終値

 シーイーシー<9692>が大幅続伸し19年7月以来約6年2カ月ぶりの高値をつけた。11日の取引終了後、26年1月期の連結業績予想について、売上高を605億円から620億円(前期比10.3%増)へ、営業利益を67億8000万円から69億円(同3.0%増)へ、純利益を49億円から50億円(同23.8%増)へ上方修正したことが好感された。上期において、主要顧客である自動車産業や官公庁・自治体を中心にDX推進を背景としたICT投資が堅調に推移したことが業績を押し上げる。また、ネットワーク機器を含む官公庁向け大型案件の受注も寄与する。なお、同時に発表した7月中間期決算は、売上高308億4300万円(前年同期比11.9%増)、営業利益34億5100万円(同6.2%増)、純利益23億8400万円(同7.7%増)だった。 株探ニュース

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