「幻の巨大魚釣りに現地へ」報道も…モンゴル大規模火災、出火元はKDDI子会社幹部らの車か トップ謝罪も副首相「おわびだけでは済まされない」
希少な野生動物が生息するモンゴル東部の自然保護区で10月、東京都の2倍を超える面積が消失する大規模な火災が発生した。出火の原因になったとされているのは、日本の大手通信企業KDDIの子会社で、モンゴルで通信事業を展開する「モビコム」の幹部らを乗せた車だ。日系企業のトップがモンゴル国民に向けて謝罪する事態となった今回の火災。現地で一体、何が起きていたのか。
モンゴルの草原火災が中国まで
モンゴルで発生した大規模火災。
この記事の画像(27枚)辺り一面焼け野原となり、自然豊かだった地域は見渡す限り黒く染まった。
影響は国境付近にまで及んだ。
山の向こうに黒煙が立ち上り、火は草原一帯に広がり、中国側の消防隊員たちが決死の消火活動に当たっていた。
この事態を受け、謝罪したのが…。
モビコム・越智康博CEO: 自然環境に被害が生じたことを深く深くおわびするとともに、モンゴル国民の皆様に改めておわびを申し上げたいという気持ちでございます。
モンゴル国民に向け何度も頭を下げ、謝罪したのは、現地で事業を展開する日系企業「モビコム」のトップ。
原因となったのは、彼らが乗っていたとされる焼け焦げた車だった。
一体何があったのか。
「ヌムルグ自然保護区」8割が焼失
モンゴルメディアなどによると、火災が発生したのは8日昼ごろ。
場所は中国との国境に近いモンゴル東部「ヌムルグ自然保護区」だ。
火は一気に燃え広がり、向こう側が見えなくなるほど見渡す限り一帯が煙に覆われていた。
NASA=アメリカ航空宇宙局が公開した衛星写真によると、もともと辺り一帯は茶色い土地が広がっていたが、8日に火災が発生すると、翌日には保護区の中央付近が黒くなり、煙のようなものも確認できる。
この「黒いエリア」は日を追うごとに広がっていき、発生から8日が経過した16日の時点で、中国との国境付近まで迫った。
火は隣接する中国・内モンゴル自治区に延焼し、大勢の消防隊員たちが消火活動に追われた。
国営新華社通信は、延焼を防ぐため、中国側が約3400人の消防隊員を投入したと報じている。
火は1週間以上にわたり猛威を振るい、16日に鎮火。 東京都の2.4倍ほどの面積、約53万ヘクタールが焼失した。
モンゴルのヌムルグ自然保護区では、約8割が消失したという。
火元は「モビコム」幹部らが乗った車か
広大な草原が広がり、トナカイやクマ、野鳥など希少な野生動物が暮らす「ヌムルグ自然保護区」。
人間の居住地からも遠く離れていて、生態系を守るため、中核エリアは立ち入りが厳しく制限されている。
自然環境・気候変動省 サンダグオチル大臣: どれほどの貴重な動植物が消滅したのか。森林・水源などを含めて、被害をまとめて報告書にします。
東京都の約2.4倍と極めて広範囲に広がった今回の大規模火災。
火元とされるのは、日本の大手通信企業KDDIの子会社「モビコム」の幹部らが乗っていた車だ。
モビコムは1996年、モンゴルで初めてモバイル通信サービスを開始し、国内シェアナンバーワンにまで成長した。
今回の事態を受け、会社のトップが謝罪した。
越智康博CEO: 自然環境に被害が生じたこと、深く深くお詫びするとともに、モンゴル国民の皆様に改めてお詫び申し上げたいという気持ちでございます。
KDDIによると、当時現地には越智CEOを含む経営幹部3人が訪れていたという。