「光る泡ボムキット」で癒やされるはずが…880円で夢を買ったら“魔女のスープ”と“掃除地獄”が待っていた
先日、「光る!流星泡ボムキット」なる、いかにもテンション上がりそうなアイテムを発見。
なんと自分で光る泡ボムが作れて、2個分の材料入で880円。1個あたり440円と思えば、まぁ許容範囲。簡単そうだし、夜のお風呂タイムがファンタジーになる予感!
と、パッケージを眺めながらワクワクしていた私。だがしかし、ここからまさかのイライラストーリーが幕を開けるとは……。
・開封! 「これが光る粉……だと……?」
中身を並べてみると、カラフルな粉、クエン酸、重曹、そして「光る粉」なる小袋が登場。
この光る粉、パッと見は……怪しい。
ほんとに光るのか? ということで、暗い場所を求めてタンスの中へ入ってみる。
結果、光った。ちゃんと光った。説明書によれば “蓄光素材” とのことだが、このままポケットに入れて、夜中に住宅街を歩いてみたくなるミステリアスさ。
・材料はおおむね家にあるものでOK、だが……
自分で準備するものは、ボウルや手袋、スプーンなど。特別な道具は不要でハードルは低め。
「よし、作っていくぞ」と説明書を読むと……
ん? 微妙にわかりづらくい……。
まず気になったのは、クエン酸の量が使用分よりめっちゃ多いこと。余りますよと一言書いてくれたらスッキリするのに……。(私が見つけられなかっただけなのか?)
そもそも2回に分けて作る必要があるのに、カプセル型が1つしかないってどゆこと? イライラ……。
テンションが早くも下がってきたが、もう後には引けない。
粉を混ぜ、香りを加え、型にぎゅうぎゅうと詰めていく。
このカプセル型から取り出すには、1時間待つらしいが、そんな悠長なこと言ってられないので、ラップと家にあったガチャカプセルを使って、残りのひとつも強引に成形。
気づけばワクワク感よりも「作業」の色が濃い。完全に義務感。でも、ここまで来たら……やるしかない。
だって、癒しのファンタジーバスタイムが待っているんだから。
・完成! しかし悲報
規定の乾燥時間になり、ドキドキしながら開けてみる。
……ヒビ入ってる! やばい!
しかし奇跡的に割れずに持ちこたえてくれた。
写真だとわかりづらいけど、ちゃんと光ってるし、めっちゃかわいい。星がキラキラしてて、テンション再び上昇。
「これは今夜のお風呂タイムが楽しみすぎる……!」と思いきや、注意書きをよく読むと……「お風呂での使用は不可」。
……は??? バスボムちゃうんかい!
どうやら「泡ボム」ではあるが「バスボム」ではなく、「実際にお風呂に入れて使うことはできません」的な文言がしっかり。
まぁ、完全に私の勘違いなのだが、ワクワク2割、イライラ8割のこの気持ちは? そして、粉まみれになったリビングはぁぁぁぁ~~~!!!
仕方ないので、ボウルに水をはって投入。
じゅわ〜〜と溶けて、星がキラキラと浮かぶ。
うん、きれい。きれいだよ……。
ここまでの労力と考えると、すぐに捨てるのはもったいないので、大きめの鍋に移動。
すると、緑に輝く星がぶわ〜〜っと浮かび上がり、まるで魔女のスープ状態!
これはこれでなんかいいかも。
・そして再び現実が……
この様子を見て子どもたちが「遊びたい!」と言い出し、バスルームに持ち込むことに。
結果、大喜び。流れ星をすくったり、スープごっこをしたり、楽しそうでなにより。
だが……そのあとに残されたのは、キラキラの細か〜い星屑たち。風呂場の床にへばりつく星。排水口に詰まりそうな星。
掃除したつもりでも、どこかにまだいる。しつこい……でも、ちょっときれい。
掃除しながら、私は思った。
「この星に願いごとできるとしたら……、きれいに掃除して」
流れ星って、願いが叶う前に消えるからこそロマンチックだけど、こっちの星はなかなか消えない。まぁ、現実ってそういうもんだよねと思いつつ、私は掃除を続けた。
参考リンク:光る!流星泡ボムキット 執筆:夏野ふとん Photo:RocketNews24.