【トクリュウ】「風俗嬢は人ではない」「上司には最速返信」スカウトG“アクセス”の内部マニュアル判明―捜査幹部も「衝撃受けた」(FNNプライムオンライン)
――アクセスがこれまでのスカウトグループと異なっていた点は 警視庁・半田正浩保安課長: これまでやってきたシステムは通常であれば、路上で歩いている女性に声をかけて、勧誘するということがこれまでのシステムでしたが、このスカウトグループ「アクセス」のやり方はあくまでもSNSを活用しての女性たちを勧誘するシステムを構築していた。 ――何故ここまでの大規模グループが誕生したか 警視庁・半田正浩保安課長: 当初、このアクセスについては数十名の規模の小さなスカウトグループでした。ところが5年前に首魁である遠藤(和真)容疑者がリーダーに推挙されてからどんどん組織が拡大した。 理由のひとつに、スカウト、リクルーター制度の運用だと思っています。 スカウトについてはスカウトを行う人間をリクルーターが探してきて、リクルーターが探してきたスカウトが実績を上げれば、リクルーターの収益にあがるということでいわゆる“ネズミ講”的なシステムを構築したことが大きな点。 さらには、アクセスでは3つのチームに分かれてそれぞれ競わせて、収益の上がった組織を公表し、競わせてボーナスなどを与える、ということが組織拡大の大きな柱だった。
徹底した競争意識で、スカウトたちに営業をさせていた遠藤容疑者。マニュアルには、スカウト営業のための“精神論”も書かれていた。 「まず初めに楽して稼ぎたい人はこれ以上読み進まなくて結構です。」 「弊社は初期費用もなしで月収100〜1000万円は可能です。月収100万は正直普通です。」 「しかし稼ぐまで非常に大変です。中途半端な覚悟では稼げないと思ってください」 さらに、「スカウトのマインド」として明記されている言葉からは“ブラック企業体質”もうかがえる。 「上司の連絡には最速で返信」 「明日からやるは論外、今日ですら遅すぎる、ライバルは昨日済ませている」 「プライベートの時間をどれだけ仕事に割けるかで稼ぎが決まる」 半田保安課長は、これらの仕事論について次のように指摘する。 警視庁・半田正浩保安課長: 企業という認識を持っているなというのが伺い知れるのが、マニュアルの中では社内ビジョンということを謳い文句に、『自社の社内ビジョンは業界、日本一の会社です』ということで始まり、『社内全員で同じビジョンを共有しぶれることなく、向かっていかないと、絶対に達成はできません。自社はたった3年間で都内で3本の指に入る会社の規模になり、大手グループでも認められてもらっている会社まで成長できました。(略)今のペースで行くと確実に数年以内には日本一の会社になります』ということを言っていますので、遠藤の気持ちとしては自分で立ち上げたアクセスというグループを日本一のスカウトグループにするという意気込みがあったと思う。