建設会社が作ったスピーカー、囁きが耳たぶに触れるほどリアル

Photo:中川真知子

CEATEC 2025のアナログ・デバイセズ株式会社のブースでは、鹿島建設株式会社と英国サウサンプトン大学の音響振動研究所が共同開発した、なんとも言えず気持ち悪いスピーカーを体験できました。

「気持ち悪い」なんて悪口みたいですが、体験したことのない聞こえ方で、耳と脳がビックリしちゃって思わず「気持ち悪い! 」って口にしちゃうほどだったんです。

Photo:中川真知子

そもそも、なんで建設会社がスピーカーを作っているのでしょう。

それは、鹿島建設がこれまで著名な音楽ホールの設計と建設に関わってきたから。その経験から、音響建築分野で非常に高い技術力を持っているらしいのです。

Photo:中川真知子

私が体験したのは、立体音響技術「OPSODIS(オプソーディス)」を搭載したもので、スピーカーでありながら、ヘッドホンのような没入感と臨場感を楽しめる代物でした。

Photo:中川真知子

スピーカーの前に立つと、まるで音の波長が私の上半身を包み込むような感覚になりました。空気がまとわりつくというか、音が肌に触れているのを感じるというか。

6アンプと8スピーカーユニットで音源が持つ空間情報を再現。サラウンドで制作された映画などとの相性バッチリ。

Photo:中川真知子

映画の広告を流してくれたのですが、スマホの画面を見せられたにも関わらず満足度が高かったんですよ。

ホームシアターを作る際に、スピーカーをたくさん設置しないといけないって思っていましたが、もうそんなことないんですね。

ちなみに、私が一番驚いたのは「ささやき」でした。

誰かが耳元でコソコソ話しているような聞こえ方がするんです。しかも、耳の近くで聞こえるというレベルではなく、耳たぶに触れるほど近い。呼吸を感じるほど生々しい。

Photo:中川真知子

急に誰かの気配を感じたので、ゾワっとして思わず「気持ち悪い」という感想が出たほど。すごくないですか?

ASMRを再生したら、どんな聞こえ方になるのか気になりました。

このスピーカー、クラウドファンディングで支援を募ったらしいのですが、支援額が9億円を超えたんですって。わかる。すっごくわかる。

この音を体験した私は、このスピーカーがめちゃくちゃ欲しいです。あのゾクゾク感、ちょっとクセになっちゃいました。

「OPSODIS 1」をどこかで見かけたら、ぜひ体験してみて欲しいです。欲しくなると思いますよ。

Source: 鹿島

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