MLB:岡本和真にメジャー1年目の壁 疲労や初見で三振増、適応に時間
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ブルージェイズの一員として、米大リーグのキャリアをスタートさせた岡本和真が苦しんでいる。4月18日のダイヤモンドバックス戦で4試合ぶりに安打をマークしたものの、打率は2割5厘(2本塁打、5打点)と低下傾向。時を同じくして、昨季ワールドシリーズまで勝ち進んだチームは故障者続出もあって借金6と低迷している。
「ラインアップに名を連ねる以上、責任を感じている。チームに貢献したいし、しっかり打てるようになりたい」
4月中旬、地元メディアの取材に岡本はそう答えたと伝えられた。開幕から6試合連続で安打を放ち、三塁の守備も堅実にこなしてきたこともあって、地元トロントのファンも総じて岡本を温かく見守っていた印象がある。4年6000万ドルの好契約を受け取っているだけに、このまま浮上しきれなかった場合、今後は少しずつ地元での風当たりが強くなることも考えられる。
なかでも気になるのは三振が増えている点。もともと岡本はコンタクトのうまさが伝えられ、それも一因となって三振の多さが不安視された村上宗隆(ホワイトソックス)よりもいい契約を得ることにつながった。
実際にオープン戦の最中、変化球だけでなく、高めの速球にも上手に対応していた。90マイル台後半の速球に苦しむ日本人野手は見受けられるが、ブルージェイズのジョン・シュナイダー監督は「バットスピードとコンタクト技術がゆえにカズ(岡本)は複数の球種をカバーできる。ツーシームをすくい上げ、フォーシームに上から対応し、変化球にも対応できる」と自信をみせていた。
ただ、シーズンが始まれば相手のギアも上がり、しかもほとんどが初見かそれに近い投手ばかり。すぐに対応するのは容易ではないということなのだろう。加えて、メジャー某強豪チームのスカウトはこう指摘していた。
「フィジカルな疲れが出ているようにも見える。1年目の適応はもともと難しい上に、春先から多くの移動を繰り返してきたことが原因ではないか」
2月中旬にブルージェイズのキャンプ地であるフロリダに移動した岡本だったが、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場のために一時帰国。3月中旬にはまた米国に戻ってWBCの準々決勝をプレーし、敗戦後にブルージェイズに合流と慌ただしい日々を過ごしてきた。
「自分が選んだことなので、移動は全然苦ではないです。ここからまた切り替えて頑張りたいなと思います」
ブルージェイズ再合流後の岡本のそんな言葉に嘘はなかっただろうが、もともとメジャー1年目の適応は容易ではない。生活環境はもちろん異なり、シーズン中の移動距離も日本とは桁が違う。
振り返れば2023年、同じように侍ジャパンの一員としてWBCをプレーした吉田正尚もメジャー1年目となるレッドソックスでの前半戦は活躍したものの、後半戦は明らかな疲労を感じさせて失速した。その年の吉田とは種類、時期は違うものの、岡本も適応力を必要とされているのだろう。
岡本にとって幸いなのは、ブルージェイズのサポート体制がしっかりしていること。MLB、NPBの両方で経験があり、現在はブルージェイズの野球運営部門補佐を務める加藤豪将氏はホーム、アウェーを問わず全試合に同行している。さらに昨季まで菊池雄星の通訳も務めた大嶋佑亮氏、日本人栄養士の讃井(さぬい)友香さんも経験豊富であり、頼もしい存在になるはずだ。
4月上旬、岡本のアジャストメントについて問うと、シュナイダー監督もその難しさと、時間がかかることに理解を示していた。
「彼は初めて対戦する投手や、これまで見たことのない角度や球種の変化に直面しているところなんだ。だから当然、順応していく必要がある。おそらくシーズン前半は、その調整の期間になるだろうね。今は彼にとってすべてが新しいんだ。だからまったく心配していないよ」
今後、米国での新しい日々の中で、少しずつでも状態を上向きにしていくことが目標になるのだろう。心身のコンディションを整えつつ、チームとともに上昇気流を描いていけるか。メジャーでも活躍できるだけのツールは確実に備えているように見える29歳の岡本にとって、慣れとコンディション調整が常にキーポイントとなっていくに違いない。
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